原子、分子、イオンと物質の違いや、単体と化合物、混合物の見分け方についてイメージしよう!

こんにちは。

今回は、化学の中でよく使われる「原子」「分子」などの単語と、「物質」という単語の、それぞれの持つ意味の違いについて説明してみようと思います。

また、「物質」の中でも「単体」「化合物」と言った種類があり、それとは別に「混合物」という言葉も出てきます。

以前、原子と元素の言葉の違いについて説明してみたのですが、似たような言葉だとどうしても混同して使ってしまうことがよくありますね。

化学の学習をする上では、まず頭の中で正しいイメージができることが第一ですが、それを答案やノートに示したり、友達や先生に伝えたり、発表したりするときに、言葉の使い方が違うだけで間違って伝わってしまうこともあります。

厳密に、堅苦しい言葉で説明する必要はありません。間違ったイメージで伝わらないように、それぞれの語句の違いについて見てみましょう。

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原子、分子、イオン

原子とは?

あらゆるモノの「材料」

僕たちが暮らす世界は、モノであふれています。

衣服や家具、果物に野菜、パソコンなどの精密機械、僕たち人間の身体…見た目も役割も全て違うモノです。

しかし、見た目が違うモノも、初めからその姿形をしていたわけではありません。細かく砕いていけばその形は無くなってしまうことからわかるように、僕たちの目に見えるモノの形は全て、小さな破片や部品を組み合わせることによって初めて完成するものです。そして、その破片や部品は、また更に小さな部品からできていますし、その小さな部品はもっと小さな部品からできています。

こうやってどんどん細かくして、極限まで細かくすると、全てのモノは似たような部品の組み合わせで出来ていることがわかります。この部品が「原子」です。

原子は全てのモノを作るために必要な、1番細かい「材料」(部品)です。

原子はレゴブロックのパーツ

原子について考えるときには、レゴブロックのパーツに例えると良いです。

レゴブロックは、沢山のパーツの組み合わせを変えて繋げていくことで、タワーや建物のような大きなモノから、生き物の模型のような複雑な形のモノまで、様々な姿形のモノを作ることができます。

完成するモノの種類は無限に広がっていますが、用意された材料となるパーツの種類は無限ではなく、決められた種類のパーツをたくさん用意してモノづくりをしますね。

化学の世界も、レゴブロックと同様に考えることができます。

原子というパーツは、元素と呼ばれる種類に分かれており、現在118種類見つかっている元素(種類)の原子を様々に組み合わせることで、洋服も、食べ物も、僕たちの身体も作ることができるわけです。

原子核はレゴの凹部、電子は凸部

原子の構造を詳しく見てみると、陽子と中性子からできた、正電荷を持つ原子核と、負電荷を持つ電子から出来ています。

これを聞くと、

原子よりも細かい材料(原子核、電子)に分けて考えたほうが良いのでは?

と思う方も居るかもしれません。

しかし、実際に化学を勉強していくと、原子がどんな元素かによって反応や姿形が変わってくるので、原子をパズルのように組み立てていくイメージを持った方が良いと思います。

原子核電子は、原子が持つ特徴の1つであり、レゴブロックのパーツの凹凸に例えるとわかりやすいです。

原子というパーツが持つ原子核が用意した穴に、尖った電子がガッチリハマることで、原子同士がブロックのようにくっつくので、いろんな原子を合体させることができるわけです!

正電荷と負電荷が惹きつけ合うクーロンの法則は、男性と女性が惹きつけ合う恋愛のように例えられますが、

原子核の穴(部屋)に電子がハマることで原子同士が合体し結合する、と考えると、少し卑猥なニュアンスにもなります。笑

しかし、勉強を楽しむためにはそういった要素や考え方も必要なので恥ずかしがらずにどんどん妄想しちゃってくださいね。

分子とは?

原子がいくつか共有結合して繋がってできる

原子はレゴブロックのパーツとして、他の原子(パーツ)と繋がったりしていろんな形を作ります。原子同士がガッチリと繋がったものは共有結合、イオン同士がガッチリ繋がればイオン結合と呼ばれています。

この中でも、原子が共有結合によりガッチリと繋がり合い、1つのかたまりとして動くことができるものを分子と呼びます。

原子というパーツが共有結合でブロックのように繋がっていれば全て分子です。

ちなみに、安定な分子はそれ以上結合を作らないので、全ての凹凸が埋まった形をしています。

イオンとは?

電荷を持った粒子は全てイオン

イオンについてはこちらに簡単にまとめてありますが、原子や分子が電荷を持ったら全てイオンです。

1つの原子が電荷を持った場合は単原子イオンになりますし、2つ以上の原子からできた分子が電荷を持てば分子イオンや多原子イオンと呼びます。

イオンは、電荷を持った原子や分子と考えましょう!

※イオン結合について

共有結合で繋がったものは、原子を何個か(有限個)集めて、1つのかたまりとして動くことができるため分子と呼ぶことができます。しかし、イオン結合で繋がったものは、イオンが無限に積み重ねられた構造を取るため、原子を数個取り出して1つのかたまりとして動くことができないため、分子とは呼びません。結晶構造について学ぶときに詳しく触れる内容になります。

また、金属結合についても、自由電子を介して金属イオンが無限に積み重ねられた構造をとっています。イオン結合同様に結晶構造を作るため、これも分子とは呼びません。

ここでは、共有結合で作られたものは分子と呼べるけれど、イオン結合や金属結合で作られたものは分子と呼べないことを覚えておいてください。

原子、分子、イオンの違いのまとめ

原子、分子、イオンの特徴と違いについて簡単にまとめると以下のようになります。

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物質とは?

では、物質という言葉が、原子や分子、イオンと何が違うのかについて考えてみましょう!

色やにおい、密度、融点や沸点など、目に見える特徴を持つもの

僕たちが日常的に過ごしている中では、原子や分子、イオンを直接目で見て、「これは水酸化物イオンだ!」なんて会話をすることはまずありません。笑

イオンや分子を直接見るのではなく、実際に姿形を持ったモノを見て、色やにおい、その密度(重さ)や、どんな状態か(固体、液体、気体)を目や体で感じることで、「これは水だな」「水より重いから、油かな?」という風に、モノを比べていると思います。

特に、融点や沸点、密度などは、分子やイオンが1個のみ用意されてもわからない特徴です。たくさんの分子やイオンが集まって初めて、重いとか、光るとか、伸びるとか、いろんな特徴が目に見えて表れてきます。

このように、分子やイオンがたくさん集まって、それぞれに目に見える特徴が現れたものを物質と呼びます。

分子やイオン1個を考えるのではなく、たくさんの粒子が集まったものを観察して、特徴を考えるときに物質という言葉を使います。

物質の分類

「物質」という言葉についてのイメージがついたところで、物質にはどんな種類があるのか、詳しく見ていきましょう!

純物質とは?

1種類の物質のみでつくられ、特徴が一定であるもの

純物質とは、その名の通り、純粋な物質です。1種類の物質のみでつくられています。

純粋なことを、英語では「ピュア(pure)」と言いますね。混じりけのない清潔なイメージが思い浮かびます。

純粋な物質も同じように、混じりけが無いため、どこから取り出しても特徴に変化は全くありません。純粋な水はどこをとっても透明ですし、純粋な酸素はどこからとってもにおいはありません。純物質は密度やにおいなどの特徴に偏りはなく、特徴が一定で均一であると言えます。

単体とは?

純物質の中でも、含まれる元素が1種類しかないものを単体と呼びます。

例えば、黒鉛は炭素(C)原子が共有結合をして繋がって出来た物質ですが、登場する元素は炭素だけなので単体です。

空気中に含まれる酸素分子\(O_2 \)は、酸素原子2つが共有結合して出来た分子ですが、これも登場する元素は酸素だけなので単体です。

化合物とは?

これに対し、純物質の中で2種類以上の元素を含む物質化合物と呼ばれます。

例えば、水分子\(H_2O \)は、単体とは異なり、「水素原子H」と「酸素原子O」から出来た分子です。2種類の元素が登場するため、水は化合物になります。

身近な物質では、二酸化炭素\(CO_2 \)はCとOが登場する分子なので化合物です。

また、塩化ナトリウム\(NaCl \)は、分子ではなくイオンで出来た物質ですが、これも2種類の元素Na、Clが登場するため化合物と言えます。

分子でもイオンでも、2種類以上元素が登場する純物質は化合物です!

混合物とは?

特徴が一定ではない

混合物も、漢字の通り考えてみましょう。純物質とは違い、2種類以上の純物質が混じり合ったもの混合物と呼びます。

物質を2種類以上混ぜるということは、性質や特徴の違うものを2つ混ぜ合わせることになるため、混合物の特徴は元の純物質とは違うものになってしまいます。

身近な例で考えてみましょう。

暑い夏には、冷たいそうめんがよく合います。そうめんのつゆを作るときには、めんつゆと水を混ぜ合わせて作りますよね。

ただ、この味は、めんつゆと水の量を調節することで変えることができます。水を多めにすれば味も色も薄くなりますし、めんつゆを多めにすれば味も色も濃くなりますね。また、下につゆが沈んでしまったら、場所によって味の濃さが変わってしまうこともあるでしょう。

混合物の場合も、混ぜ合わせる物質の量の比が変わってしまうと、混合物の特徴も変わってしまいます。また、場所によってその比が違うために特徴も変わってしまう場合があります。そのため、混合物の特徴は一定ではないと言えます。

物質の種類のまとめ

物質の種類についても、混同しないように、以下にまとめておきます。

まとめ

  1. 原子は、全てのモノを作るために必要な、レゴブロックのパーツ
  2. 分子は、原子が共有結合でつながり、1つのかたまりとして動くモノ
  3. イオンは、原子や分子が電荷を持ったモノ
  4. 物質とは、分子やイオンが集まることで、目に見える特徴をもったもの
  5. 純物質とは、1種類の物質のみでつくられ、特徴が一定である物質。
    その中でも単体は1種類の元素のみからできている。
    化合物は2種類以上の元素からできている。
  6. 混合物とは、2種類以上の物質が混ざったもので、混ざる量によって特徴が変わってしまう。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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