こんにちは。
こちらの記事では
高校化学の中で最も暗記すべき部分が多いとされる「無機化学」を
効率よく学ぶための参考書
福間の無機化学の講義 / 福間智人 【全集・双書】
について紹介します。
電子書籍版だと少し安く買えるみたいです。
福間の無機化学の講義 三訂版【電子書籍】[ 福間智人 ]
特に
- 無機化学に出来る限り時間を掛けずにマスターしたい方
- 暗記が苦手な方
- 理論化学も一緒に復習したい方
などにおススメの参考書です!
1.高校の理論化学で無機化学の反応式の大半が書ける!
前回の記事で少しお伝えしましたが、
高校の理論化学では
受験に必要な無機化学の知識を十分に説明できないものも多いため
暗記量が必然的に増えてしまいます。
しかし、化学反応は反応が進行する理由、パターンが必ずあるため
基本パターンを理解すればすべての化学反応式が書けるようになります。
化学反応式が書けるようになると、
周辺知識は書いた式に紐づけて身についていくため、
丸暗記しなくてはならない量が格段に減ることになります。
図示すると下のような感じですね。
イメージでは暗記が必要な量がこのくらいまで減ってしまいます。
無機化学のイメージが一気に変わります。笑
この書籍で、化学反応式を書く際に必要としている知識は、
- 酸と塩基
- 酸化還元反応
- +α(加熱による反応、イオンの反応)
です。
上記2つは、高校の理論化学で取り上げる基礎的な内容ですし、
仮に学校の授業がわからなかったとしても
この本のみでも理論化学の分野まで復習が可能な内容となっています。
+αの部分も暗記ではなく傾向を理解することで反応式が作れるようになっています。
僕が購入したのは2010年度版で少し古いものですが、
反応式のまとめが別冊子としてついていました。
テストや模試の合間など短時間での復習にも最適です!

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2.厚すぎないので気楽に取り組める!
僕はとにかく面倒なことや、報われない勉強が嫌いです。笑
書店に行くとたくさんの化学の参考書を見ますが、
わかりやすく充実したものはとにかく分厚くて萎えます。
化学以外の勉強も大変な受験生の方だと、分厚いものは意欲を下げる原因になってしまうかもしれません。
この本(2010年度版)は、本文+問題演習で約160ページなので
1ヶ月もあれば充分レベルアップが図れます。
厚さは実際にはこんな感じです。

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3.試験の点数が安定してくる
ここは個人的な感想になってしまうのですが、
この本に対してじっくり取り組んだ前後での
試験の点数への現れ方について述べます。
2次試験、記述:化学反応式が99.9%書ける
記述試験の無機分野は、酸化還元反応の計算が複雑だったりするので
すぐに点数がぐっと上がるとは限らないのですが、
化学反応式が書けなくて困るということはなくなりました。
反応式の配点は3~4点くらいあるので、書けないと凄く悔しいのですが、
この本に取り組んでからはそういう取りこぼしはなくなりますね。
また、反応式以外の知識もすらすら出てくるようになるため、
他の計算問題に時間を割くことができます。
センター試験:無機分野で満点が狙える
無機分野とそれに付随する理論分野も合わせると、
この本のみでセンター試験の範囲の3割~4割は漏れなく復習ができます。
センター試験の無機分野の配点は23点前後が多いようですが、
僕はこの本に取り組むまでは模試でも10点前後しか取れませんでした。笑
この本に取り組んでからは20点はしっかりと取れるようになりましたし
本試験でも無機分野は満点が取れましたので、
センター試験のみの対策をされたい方にもおススメです。
4.試験直前まで頼りになる
この本は
無機分野に関してしっかり網羅されているのと、
学習していく上で困ったときにこの本に立ち返りたくなるくらい
化学に関しての見方を変えてくれました。
先ほどお伝えした小冊子も試験直前に役立つのですが、
僕は二次試験が少し遠出だったこともあり
移動中、宿泊先のホテルでもこの本のみ読んで復習をしていました。
それくらいこの本には信頼感がありましたね。
2次試験には
数学も物理も英語もありました。
化学にも理論化学、高分子や有機化学もあります。
それでも直前は敢えてこの本を読んでしまうくらいの信頼感…
化学に不安を抱える方にこそ読んでほしいです。
まとめ
- 無機化学の参考書は「福間の無機化学の講義」がおススメ!
- 高校の理論化学を使って無機化学を説明しているので暗記量が減る!
- 分厚くないので気楽に取り組める!
- 2次、記述の人はもちろん、センター試験のみの人も点数UPが期待できる!
- 化学に対する見方を変えてくれる!
最後までお読みいただきありがとうございました。
追記
僕の高校は地方の進学校で、意識が高い人も多かったのですが、
当時この参考書の認知度は低く、クラスで僕以外に女子が1人読んでいるのを見ただけでした。
先輩や他のクラスでは一度も見たことが無かったです。
あの時この参考書をダシに話しかけていれば、何かあったかなあ。笑
今は無機化学の参考書と言えば上位に挙げられているようなので、
他の方のレビューも参考になるかと思います。